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明治大学での滕彪氏の講演に対する公開質問状についてーーオンライン署名活動の結果および公開質問状の回答状況を更新

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滕彪氏が明治大学での講演に対する公開質問状について、オンライン署名活動返答の状および回答の状況況を更新します。公共的な意義を考慮し、署名者の同意を得たうえで、署名者のリストを以下に記載します。本件にご関心がございましたら、ご投稿ください(連絡先:deonb6342@gmail.com)。

日本時間の3月11日から3月16日にかけて、明治大学国際労働研究所が主催する国際シンポジウムに滕彪が招待されたことを受け、在日フェミニストたちは公開質問状を発表し、本件に関心を持っている世界中の人々に向けて、共同署名を集めるキャンペーンを始めた。キャンペーン終了時点で、学生、弁護士、学者、NGO関係者、ジャーナリスト、社会活動家、大学教員・研究者、元明治大学の訪問研究員、メディア・映画制作関係者、退職したエンジニア、自営業者、会社員など様々な分野、13の国と地域から121名の署名が寄せられ、その中には「女権学論」、「My Duty in Deutschland」といった団体も含まれていた。3月14日には、登壇ゲストの阿古智子氏、張伦氏、呉国光氏から回答があった。

署名者は東京、千葉、仙台、神戸、滋賀、台北、香港、北京、上海、重慶、クライストチャーチ、メルボルン、ボストン、ニューヨーク、カリフォルニア(サンフランシスコ、サンディエゴも含まれている)、シアトル、トロント、ワシントンDC、デトロイト、ハワイ、ダラス、バージニア州、ノースカロライナ州、オハイオ州、バンクーバー、ロンドン、シェフィールド、フランクフルト、ベルリン、アムステルダム、ロッテルダム、ユトレヒト、ボローニャなど、約40の地区や都市にわたっている。中国本土、香港、台湾、日本、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド、オランダ、イタリア、ドイツ、イギリス、カナダ、アメリカなど、13か国・地域にまたがっている。

署名の人々は、滕氏が招へいされることに対して、明治大学および共同登壇者に向けて説明を求めるとともに、#MeToo告発者への二次被害やハラスメント被害を防ぐための対策を今回のシンポジウムの議題に取り入れるように呼びかけている。

署名活動では、多くの人から真摯なメッセージは寄せられている。ある人は、活動の発起人に対する支持と感謝の意を表明している。「民主運動や学術活動のジェンダー問題に注目してくれて、お疲れ様です!」「署名活動を行ってくれて、ありがとう。MeTooのサバイバーを支援する機会を与えてくれて、ありがたい。」「Support what you do!」「女性の権利を守ることを支持します!」「一緒に頑張ろう!世界が変わるまで諦めないでください。」

滕氏を告発した当事者である心語さんへの支持を示す人もいる。「心語さんを支持します。女性のメディア関係者は自分自身を守る自由があります。いわゆる『大局』のために、犠牲になる必要はありません。」

また、滕氏を直接批判する声もある。「私の知る限り、心語さんへの被害は滕氏にとって、初めてではなく、最後のセクハラ行為でもありません。滕氏は 『積極的』に謝罪しましたが、自分の行為の本質を認識していないか(または認めたくない)ため、謝罪は誠実ではなく無効です。滕氏はセクハラの知識をちゃんと学び、真剣に反省してほしいと願っています!時代は変わりました。滕氏は多くの公共資源を占有し、今後ますます多くの人が声を上げ、本当に改心したかどうかことを見守ります。」「人に平等な扱いすらできない人間に、革命を語る資格はありません。」

また、一部のメッセージでは、「滕彪氏は強制わいせつ(未遂)を行い、真の謝罪をせず、事実を否認しています。被害者によれば、告発された後に、滕彪氏は被害者を中国共産党のスパイだと誣告しています。明治大学国際労働研究所が滕氏を招待することは、性暴力やセクシュアルハラスメントの加害者を容認する行為です。」と指摘されている。

今回の公開質問状は、東京時間の3月13日に、明治大学国際労働研究所および登壇ゲストに送られた。そして、14日前後に3名のゲスト教授から返信を受け取った。阿古先生は、「この問題について、最近明治大学や他の部署の皆さんと一緒に考え、議論しています。また、フェミニスト専門家の意見も聞いています。後ほど、必ず自分の考えを整理し、ご返信します」と回答した。 張倫先生は、「信頼していただき、ありがとうございます。また、署名者の方々の意見表明の権利と立場を尊重します。会議の組織や関連議題について、時間の制限で、議程の調整や追加が可能かどうかは分かりません」と述べた。 吳国光先生は、「性別平等の推進やセクハラへの取り組みについて、あなたたちの努力に感心しています。私はあなたたちの活動に参加するための適切かつ効果的な方法を模索しています」と述べた。

シンポジウム終了後、阿古智子氏、馮媛氏、胡平氏、稲垣豊氏、およびネット上の多くの関心者は、滕氏の問題や#MeTooの話題をさらに議論し、投稿した。関連する議論や意見は、女権学論の公式ウェブサイトや在日中国人フェミニスト連帯会のmatters、Twitter、Instagramのアカウントなど、複数のプラットフォームで、中和英の3か国語で更新されている。

※女権学論:https://chinesefeminism.org/2024/03/17/meiji-teng-biao-protest/

在日中国人フェミニスト連帯会のmatters:https://matters.town/@chinesefeminist

Instagram:https://www.instagram.com/feministchina_jp/

Twitter:https://twitter.com/FeministChinaJP

今回の署名活動は公共的意義があるため、発起人たちはメールで署名者に、自身の署名がインターネット上で公開されることに同意するかどうか尋ねた。2024年3月31日の東京時間までに、121人の署名者のうち63人が同意の返信をいただいた。本文において、公開質問状および署名リストを公開する(公開信の末尾を参照)。また、シンポジウム開催前に受け取ったゲスト教授からの回答も同じく添付した。今後も議論や投稿を期待している。

※注:署名募集活動のフォームを設計する際に、「研究所と登壇ゲストへの公開質問状に署名する」という選択肢はあったが、「署名をネットで公開されることに同意する」といった選択肢はなかった。そのため、活動終了後、ずべての署名者にメールでネットでの署名公開に同意するかどうかを問い合わせた。


付録1: 公開質問状の全文と連署者リスト(121人署名者の中の63人)

(1)明治大学国際労働研究所へ

明治大学国際労働研究所 御中

突然のご連絡失礼いたします。私たちは性暴力の問題に関心を持つ、世界各地に住んでいるフェミニストです。

この質問状は貴研究所宛てのものであると同時に、すでにインターネットで公開された書簡でもあります。貴研究所が3月6日に開催する予定の国際シンポジウム「中国リベラル派知識人の挑戦と日本の役割」において滕彪が登壇することについて、4点の質問をさせていただきたくご連絡いたします。

以下は私たちが公開質問状を送る理由について述べさせていただきます。

貴研究所が3月16日に開催する「中国リベラル派知識人の挑戦と日本の役割」と題するシンポジウムで、滕彪は一人の登壇者として招待されます(シンポジウム開催の知らせ:<https://www.isc.meiji.ac.jp/~itls/report/2024/0316.html>)。

しかし去年、台湾の#MeToo運動が注目を集める中、滕氏はジャーナリスト、独立中文筆会の元副会長である心語さん(仮名)から性的暴行について告発されました。BBCの取材(下記報道①を参照)では、心語さんは、2016年にインドで開催された会議期間中に、滕氏がホテルの部屋で、彼女に「襲いかかった」と告発しました。心語さんが必死に抵抗し、叫んだ後、滕氏の行為は中止したと証言しています。

それに対して、滕氏は2023年6月にTwitter(現X)で声明を発表し(下記報道②を参照)、彼自身の行動は「許されるべきではない」、「相手が受けた被害に対して申し訳ない」と述べました。一方、「襲いかかった」といった心語さんの指摘を否定し、自らの行為は「不器用な求愛である」と主張しました。これに対して、心語さんはインタビューで滕氏の声明が「不誠実である」と指摘し(下記報道③を参照)、この事件は「強姦未遂」であると主張しています。それに対して、滕氏は自分が「強姦未遂であることは事実無根であることを証明する確実な証拠を持っている」と述べましたが、それ以降詳しい説明をしませんでした(下記報道①)。現時点では、滕氏は疑惑を解明するための証拠を提出しておらず、第三者による調査も公開の状態では行われていません。

ニュース原文のリンクは以下の通りです。ご参照ください。

<英語>

①BBC news 

https://www.bbc.co.uk/news/world-asia-china-65887986
https://twitter.com/bbcchinese/status/1672158047685459968

<中国語>

②自由亚洲电台

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/kejiaowen/kw2-06212023133935.html  

③菱媒体

https://www.worldjournal.com/wj/story/121344/7252621?zh-cn

④NGOCN

https://ngocn2.org/article/2023-06-26-zao-bao/

<日本語>

⑤RecordChina

https://www.recordchina.co.jp/b916169-s25-c30-d0198.html

貴研究所はこれまで国際的な労働運動や労働組織に関する研究に貢献し、アジアの人権、民主主義、自由に対する深い関心を持っていることに敬意を表します。

しかし、「Women’s rights are human rights」。学術活動のゲスト講演者としての滕氏が心語さんから上記の「強姦未遂」の告発を受けたことは、無視されるべきではないと私たちは考えます。(性暴力を含む)暴力から免れる権利もまた人権の重要な一部です。言うまでもなく、大学は司法機関ではありませんが、#MeToo告発の対応とジェンダー平等の推進は司法機関のみに頼るべきではなく、社会全体が責任を持って取り組んでゆくこととして考えられるべきだと私たちは思います。したがって、以下の4点に関して質問させていただき、貴研究所のご説明をお願いします。

①貴研究所は滕氏を登壇者として招待した際に、彼が上記の心語さんから受けた「強姦未遂」に関する告発(上記報道①を参照)についてご存知でしたか。あるいはその告発についての関連記事を確認しましたか。

②もし貴研究所が、滕氏を招へいする際に告発についてご存知ではなかった、あるいは確認しなかった場合、上記の内容をお読みいただければ状況を把握できると考えられます。貴研究所はシンポジウムの主催者として、この件についてどのようにお考えでしょうか。滕氏の登壇は予定のままでしょうか。

③滕氏を登壇者として依頼した場合、貴研究所は彼が登壇することが#MeTooの告発側に対して二次被害を及ぼす可能性について既に検討したこと、あるいはこれから検討することはありますでしょうか。もしそういった検討を行わなかった、あるいは行わない場合、その理由をご教示ください。もし#MeTooの告発側に対する二次被害を及ぼす可能性について検討を行った場合、どのような具体的な対策を考えておりますでしょうか。

④シンポジウムを開催する際に性暴力やハラスメント被害を防ぐために、運営側にはどのような対策や配慮がありますでしょうか。

この四つの質問は以下の理由に基づいています。

まず、「民運圏(中国の民主化を目指す組織・関係者)」で起きた性暴力/セクシャル・ハラスメントには不可視性があります。一般的に、性暴力の多くは私的な空間で起こり、目撃者がいないため、証拠の収集と調査が難しいです。さらに、中国の「民運圏」において性暴力の被害者が告発した場合、当局からの弾圧に加え、「民運圏」の仲間たちからの非難を受けることも多くあります。被害者たちは、民主化運動の有名人に「濡れ衣を着せている」として、「中国共産党に利用されている」、「民主化運動への妨害」などと非難されることがあります。被害者はそのような二次被害を受け、非常に孤立し、救済や支援を求めにくい状況に置かれます。

明治大学は「権利自由」を建学精神の一つとしています。その一方、リベラルな知識人を対象としたシンポジウムで、上記の報道のように、登壇者が他者の権利と自由を侵害したとされる告発を無視しているとしたら、私たちは大変残念に思います。

次に、私たちは特定の登壇者または特定の大学を対象として反発意見を述べているわけではないことを強調させていただきます。どのような公共的な活動においても、主催者と参加者は民主、自由、権利などの基本的な価値観を重要視するように、ジェンダー問題を重要視し、性暴力に反対すべきだと私たちは考えています。

私たちは、上記の報道のような性暴力を告発されたゲストを招待する際には、基本的な状況の確認と倫理的な考慮を行い、公的なイベントではジェンダー包摂と安全な環境づくりに積極的に取り組むべきだと考えます。

最後に、私たちはセクシャル・ハラスメントや性暴力の問題は個人の問題ではなく、組織的かつ社会的な問題であると考えております。こういった問題が個人のレベルに留まり、組織や社会全体で対策が講じられなければ、人権が保障されることは期待できません。上記の報道にある滕氏が受けた告発は、現在の制度によって真相が明かされないとしても、私たちはこの問題に関心を寄せる権利があり、貴研究所も公衆の質問と疑念に対して説明をする責任があると考えております。

この度、私たちはこの件に関心を持っている世界各地の人々からの署名をいただきました。私たちは貴研究所が以上の四つの質問へのご回答とご説明をなさることを共に願っております。

お忙しいところ恐縮ですが、ご回答を心よりお待ちしております。

性暴力問題に関心を持っているフェミニストたち 

発起人ならびに署名者:

陶鈺,楊謹伊,李羽美,夏虹, 尹恩宜,陳昭路,郭晶,馮媛,覃玉蓉,沈秀華,Siyuan Yin,杜東,Zoe Zhao,Chole,Grutsky,魏萌,邱奕禎,一樓,オリビア, 林瞾,Nie Yijun,栗子,Vianna W,顧雨琦,Zoe,典典,李麥子,鄭楚然,熱田敬子,遠山日出也,Auu,Julia Yuan,吳知晴,葵達,Corenas,Sofi,Eva Liu, LI ZHENGCHAO,Wendy,April Jiang,TANG WANQIU,Jonas Hong,佐藤健一,心語,Huang ming,陸綺,趙思樂,林思,潘嘉偉,kiki,陳秋曉,森たか子,桑原たつみ,Witch,金剛力士,劉慰健,黃明飛,Zoe Tian,夏巢川,楊海平, Amanda House,女權學論,My Duty in Deutschland

敬具

※署名にはランキングが存在せず、回答時間の順番に従うだけで記載されている。質問状は3月13日に研究所及び登壇ゲストに送られた際に、質問状の末尾には60名以上の署名者がいたが、同意のメールを返信しなかった人の氏名は削除された。また、13日後新たに署名活動に参加する人の名前が追加された。

(2)滕彪と共に登壇される先生たちへ

**先生:

突然のご連絡、大変失礼いたします。私たちは世界各国在住のフェミニストです。

このメールを送るきっかけは、○○先生が3月16日に明治大学国際労働研究所で開催されるシンポジウム「中国リベラル派知識人の挑戦と日本の役割」に、滕彪という方と共に登壇されるからです。

滕氏が2023年で、報道によれば、心語さんに「強姦未遂」として告発されたこと(下記報道③を参照)について詳しくご存じではないかもしれませんが、以下はその告発についての中国語と英語のニュース記事のリンクを記載しますのでご参照ください。

<英語>

①BBC news 

https://www.bbc.co.uk/news/world-asia-china-65887986

https://twitter.com/bbcchinese/status/1672158047685459968

<中国語>

②自由亚洲电台

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/kejiaowen/kw2-06212023133935.html  

③菱媒体

https://www.worldjournal.com/wj/story/121344/7252621?zh-cn

④NGOCN

https://ngocn2.org/article/2023-06-26-zao-bao/

<日本語>

⑤RecordChina

https://www.recordchina.co.jp/b916169-s25-c30-d0198.html

以上で報道された滕氏への告発がなされてからわずか1年足らずですが、彼は明治大学で行われるシンポジウムに招待され、かつ「リベラル知識人」と「社会対話」について公開講演するということに対して、私たちは大きな疑念を抱いております。

私たちは、明治大学国際労働研究所は、上記のような告発を受けたゲストを招聘する場合、当事者の一人であるゲストに状況確認をする責任があり、招へいされるゲストは会議のテーマや精神に合致するかどうかを検討する必要があると考えます。

私たちは、公共の人物が専門分野での活動で上記報道のような性的暴行の容疑を明確に告発された場合、独立した第三者による公開の調査が行われずに、何事もなかったかのように公的な活動に参加し続けることは不適切であると考えます。

真相が明らかになるまで、その人が招待されるイベントの規模が大きければ大きいほど、またその人が担う役割が重要であればあるほど、#MeTooの告発は矮小化され、被害者に対してより大きな被害をもたらす可能性が高いと考えております。 ♯MeTooの告発はゴシップではありません、決して軽く読み流すべきものではないと私たちは考えます。

どの国の#MeToo運動においても、その裏には被害者の涙があります。中国では、朱軍や劉強東のような加害者が依然として活動し、被害者たちは当地の法律による公正な判決を得られないままでいます。被害者の弦子やJingyaoたちは弾圧され、ネット暴力など二次加害に直面しました。日本でも、ジャニーズ性暴力の被害者は告発した後、ネット上で大量の匿名の中傷と誹謗に遭いました。伊藤詩織さんは政治家からほとんど支持を受けず、勝訴した後も自身の国においてはまるで追放された人であると感じ、海外に移住してからこそ、ジャーナリストの仕事を続けられます。多くの無名な人は告発することができず、告発しても誰もに気づかれず、すぐに消えてしまいます。

これらの厳しい現実に基づいて、私たちは#MeTooの告発を真剣に受け止めるべきだと考えています。すべての#MeToo事件を既存の法律や制度に任せることはできません。既存の法律や制度が社会と時代に遅れ、性暴力被害を防止することが難しいということは、多くの研究や事例にも示されてきました。

#MeToo運動が世界的に広がっているのは、現行の法律や制度が性暴力関連の問題を解決できず、被害者に合理的な苦情申し立て・訴訟の方法を十分に提供できていないためです。被害者はメディアを通じて告発せざるを得ず、公衆の支援と支持を頼りにするしかありません。#MeToo運動は、社会制度と構造の問題と不正義に立ち向かうための運動です。既存の制度では公平と正義が実現できない場合、私たちは既存の制度を引き続き守ったり、沈黙したり無視したりするべきではありません。

私たちは、先生たちが上記に報道された滕氏に関する性暴力の告発に関わる当事者ではなく、その告発の真相を解明できないことを存じております。しかし、中国リベラル知識人は常に自由、民主、人権などの価値を呼びかけています。私たちは、性暴力から免れることも基本的人権であり、軽視されるべきではないと考えます。

「対話の空間」はできれば、男性のエリート知識人を中心とした伝統的な「対話の空間」ではなく、告発者/被害者/サバイバーの気持ちを無視することなく、#MeToo告発を軽視することなく、ジェンダー包摂的で安全な社会対話の空間として、積極的に構築されるように私たちは願っています。

現行の社会制度と文化の問題を根本的に反省しない限り、性暴力の被害防止はできません。これも私たちが♯MeTooに関心を寄せる理由でもあります。私たちは明治大学国際労働研究所に公開質問状を送る形で、#MeTooについて社会の方々と共同で議論するように呼びかけます。持続的な議論、努力を通じて法律や社会の変革を促進することを願っております。

大変恐縮ですが、最後に先生たちにお願いがあります。明治大学国際労働研究所に向けて、滕氏の国際シンポジウムへの招待についてご説明いただくように呼びかけていただれば幸いです。ジェンダー平等の対話空間の構築についても協力していくことを期待しております。

ご多忙を極めていらっしゃる中誠に恐縮ですが、このメールを一読いただければ幸いです。もしご返信していただければ、公共の議論としてインターネット上で公開させてください。ご理解いただければ大変ありがたく存じます。

何卒宜しくお願い致します。

性暴力問題に関心を持っているフェミニストたち

発起人ならびに署名者:

陶鈺,楊謹伊,李羽美,夏虹, 尹恩宜,陳昭路,郭晶,馮媛,覃玉蓉,沈秀華,Siyuan Yin,杜東,Zoe Zhao,Chole,Grutsky,魏萌,邱奕禎,一樓,オリビア, 林瞾,Nie Yijun,栗子,Vianna W,顧雨琦,Zoe,典典,李麥子,鄭楚然,熱田敬子,遠山日出也,Auu,Julia Yuan,吳知晴,葵達,Corenas,Sofi,Eva Liu, LI ZHENGCHAO,Wendy,April Jiang,TANG WANQIU,Jonas Hong,佐藤健一,心語,Huang ming,陸綺,趙思樂,林思,潘嘉偉,kiki,陳秋曉,森たか子,桑原たつみ,Witch,金剛力士,劉慰健,黃明飛,Zoe Tian,夏巢川,楊海平, Amanda House,女權學論,My Duty in Deutschland


敬具

※署名にはランキングが存在せず、回答時間の順番に従うだけで記載されている。質問状は3月13日に研究所及び登壇ゲストに送られた際に、質問状の末尾には60名以上の署名者がいたが、同意のメールを返信しなかった人の氏名は削除された。また、13日後新たに署名活動に参加する人の名前が追加された。

付録2 三名の教授からの回答

上述の公開質問状の送信後、三名の教授がシンポジウム開催前に回答をしている。

一、吴国光教授からの返信

お便りをありがとうございます。旅行中でお返事が遅くなり、申し訳ございません!

性別平等の推進とセクシュアルハラスメントに対する取り組みに敬意を表します!私は適切かつ効果的な方法であなたたちの活動に参加する方法を模索しています。

敬具

吴国光

二、张伦教授からの返信

旅行中と訪問中のため、お返事が遅れ、申し訳ございません。

お便りを受け取りました。信頼していただき、ありがとうございます。あなたたちと署名者のかたがたの意見表明の権利と立場を尊重します。会議の組織や関連議題について、時間の制限で、議程の調整や追加が可能かどうかは分かりませんが、参加者として、主催者のアレンジに従います。私自身の発言については、主体、転換、権利などの問題が関連しており、ご質問状で触れられたトピックに関わりますが、発言の中心ではありません。質問状で記述された当事者に関するいくつかの事項については、おっしゃる通りに仕事や雑務の多忙や健康上の理由で情報が十分に把握できず、真相を理解することが限られているため、目の前で意見を表明できかねます。ご理解をお願いいたします。

敬具

张伦 2024年3月14日 旅行中

三、阿古教授からの返信(一部抜粋)

こんにちは!最近は(中略)で出張し、非常に忙しいです。今ようやくお返事を差し上げ、申し訳ございません。この問題については、最近、明治大学や他の部署の皆さんと一緒に考え、議論しています。また、フェミニスト専門家の意見も聞いています。後ほど、必ず自分自身の考えを整理し、ご返信します。(下略)

敬具

阿古

※注1: 原文は中国語であり、日本語に翻訳された。

※注2: シンポジウム後、早速阿古先生からの返信が届いた。阿古先生の返信は冯媛さんのコメントと一緒に投稿されたことはある。詳細な内容はこちらのURLをご覧ください(matters: https://shorturl.at/zPT48 ;女権学論: https://chinesefeminism.org/2024/03/17/meiji-teng-biao-protest/)。


CC BY-NC-ND 4.0