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女性記者への「強姦未遂」として告発された滕彪が明治大学の研究所が主催する中国リベラル知識人に関する国際シンポジウムで登壇

女性記者への「強姦未遂」として告発された滕彪が明治大学の研究所が主催する中国リベラル知識人に関する国際シンポジウムで登壇ーー世界各地から121人による署名が集められた公開質問状が#MeTooへの関心を呼びかける

(発表日時:東京2024年3月15日12時。3月16日夜更新)

3月16日、東京の明治大学で開催された「中国リベラル派知識人の挑戦と日本の役割」の会場外で、抗議活動を行うプラカードやポスターを持った人々が現れ、主催者の明治大学国際労働研究所及び登壇者の一人である滕彪に質問を投げかけた(画像は文末を参照)。彼女らは公開質問状に署名した世界121人の共同の声を代表している。性暴力は、今日「中国リベラル知識人」が直面している顕著な課題の一つではないかと、3月16日に明治大学で開催される国際シンポジウムがまさに「日本の役割」を最も端的に示すものとなるだろう。 3月12日夜、「中国リベラル知識人の挑戦と日本の役割」と題されるシンポジウムの主催である明治大学国際労働研究所と、シンポジウムに参加する専門家や学者たちに、世界各国から65人が署名した公開書簡が送られた。記事公開の時点で、数名の専門家や学者からの返信が届いた。

この公開書簡は、明治大学でのシンポジウムに滕彪が登壇者として招待されることに起因し、現在日本に在住しているフェミニストたちによって企画された。滕彪はかつて北京で活動していた代表的な人権活動家であり、法学の学者でもあった。亡命してからも中国の公民権利のために声を上げてきた。しかし2023年、台湾の#MeToo運動が注目を集める中、滕氏はある女性から「強姦未遂」として告発された。滕彪は2023年6月にTwitter(現X)で声明を発表し(下記報道②を参照)、彼自身の行動は「許される値にしない」、「余生を持ってその過ちについて反省する」と述べたが、「強姦未遂」の告発に対して弁解をしたと見られる。一方、「強姦未遂」として告発した女性は、ソーシャルメディア上で、滕彪の自分に対する「謝罪」は以前彼女の同意を得たバージョンではなく、一方的に出した「謝罪の手紙」であるため、受け入れないと述べた。

滕彪が事件についての詳しい説明をしないまま1年近くも公的領域での活動を続けていた。この公開書簡の発起者たちは、今回明治大学国際問題研究所が「中国リベラル知識人の挑戦と日本の役割」というテーマで滕彪を招聘したことについて、何らかの説明をする必要があるのではないかと疑念を抱いた。その説明を求めるため、彼女たちは主催側の明治大学国際労働研究所と登壇予定者全員に宛てた公開書簡を作成した。

同書簡では、滕彪が告発される経緯を紹介したニュースや背景が記されるとともに、明治大学国際労働研究所に対し、1.滕彪が告発された背景について知っているか、2.告知された上でどのような配慮をするか、3.被害者の二次被害の可能性についての配慮、4.セクシュアル・ハラスメント被害防止の対策と心構え、の4点を明らかにするように求めた。

また、他の登壇者に対しても、ジェンダー包摂的で、安全な社会対話の空間を構築するために、共に公衆に向ける説明を研究所に求めるように呼びかけた。書簡には、「私たちは明治大学国際労働研究所に公開質問状を送る形で、#MeTooについて社会の方々と共同で議論するように呼びかけます。持続的な議論、努力を通じて法律や社会の変革を促進することを願っております。」と書かれている。

公開書簡が3月11日にインターネット上に掲載された後、日本時間16日午後12時現在、121人の連名が寄せられている。 共同署名者は、中国本土、香港、台湾、日本、東南アジア、オーストラリア、オランダ、イタリア、ドイツ、イギリス、カナダ、アメリカなど12カ国・地域の少なくとも35都市に在住し、弁護士、学者、NGO職員、ジャーナリスト、社会活動家、一般の学生や会社員などが含まれている。15日の夜には署名活動が停止される予定である。

連名とともに寄せたメッセージのなかには、民主化運動や学術界におけるジェンダー問題への関心としてこの書簡に感謝を示すものもあれば、女性ジャーナリストの権利についての関心を呼びかける意見もある。ある署名者は、「悪いことをした人は、誤魔化すのではなく、非難されるべきです。(*これまで#MeToo運動は反対者からいわゆる『全体像』の視点を欠けるという指摘があるため)#MeTooこそが『全体像』であり、誰にとっても最も基本的な人権です!」と書いた。ほかには、「半年前に滕彪が謝罪したのを見て、とても応援していました。しかし、つい最近実は彼は被害者が納得するような謝罪をしていなかったことを知りました。私はかつて、滕彪と同じ志を持っていたからこそ、二重に失望しています」と述べる署名者もいる。一人の署名者は英語で "Hold the sex harassers accountable"(セクハラをした人たちに責任を負わせろ)とメッセージを残した。また、「中国の人権を大切にするならば、性暴力を受けた人の人権も大切にするべきだ。私はジブリの映画もボイコットした。然るべき対応を世界中で行うべきだ。」と日本語で発信する人もいた。

現在、この公開書簡に対する研究所からの回答はまだ届いていない一方、日本、ヨーロッパ、アメリカからの数人の登壇者から、感謝と前向きな姿勢を示す返信が届いた。

3月16日の午前、シンポジウムが開始される前、会場外で#MeTooに関するポスターを配布している女性がいた。また、同日の午後、滕彪氏が最初のスピーチを行う際、会場外でも女性がプラカードを掲げて抗議し、主催者や滕彪氏に質問を投げかけ、通行人や参加者に性暴力の反対に注目するよう呼びかけていた(画像は文末を参照)。午後にプラカードを掲げていた女性が警備員に排除されたと目撃した人もいる。また、セミナーの参加者によれば、滕彪氏はシンポジウム全体に出席し、スピーチを行った。シンポジウムには質疑応答の時間は設けられていなかった。

※ポスターと写真の著作権は投稿者に帰属します。他の方が使用する場合は、必ず事前に連絡してください。

メディアからのお問い合わせはこちら:deonb6342@gmail.com

滕彪への告発についてのニュース記事のリンク

<英文>

①BBC news

https://www.bbc.co.uk/news/world-asia-china-65887986

https://twitter.com/bbcchinese/status/1672158047685459968

<中文>

②自由亚洲电台

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/kejiaowen/kw2-06212023133935.html
③菱媒体
https://www.worldjournal.com/wj/story/121344/7252621?zh-cn
④NGOCN
https://ngocn2.org/article/2023-06-26-zao-bao/

<日文>
⑤RecordChina
https://www.recordchina.co.jp/b916169-s25-c30-d0198.html

署名募集のフォームと公開質問状の内容

https://forms.gle/4m6HYHXcnNZqVKgL7

(公開質問状の日本語版)

https://matters.town/@chinesefeminist/544501-%E6%98%8E%E6%B2%BB%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%81%A6-%E3%81%AE%E6%BB%95%E5%BD%AA%E6%B0%8F%E3%81%AE%E8%AC%9B%E6%BC%94%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E5%85%AC%E9%96%8B%E8%B3%AA%E5%95%8F%E7%8A%B6-bafybeicdbzxkdfiynb3dhp63caisgd5oxfs3huvqnjs4l3dofkk5i7hmwa 

 

#MeTooのポスター
#MeTooと反性暴力のポスター
#MeTooと反性暴力のポスター
#MeTooと反性暴力のポスター
プラカードを掲げるフェミニストたち
明治大学への質問を投げるプラカード

反性暴力と書かれたプラカード


CC BY-NC-ND 4.0 版权声明

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